もし充電がなくなったら?

充電がなくなる=「電欠(でんけつ)」

「電欠」とは、バッテリー残量がゼロになり、モーターを駆動させる電力がなくなることです。


聞きなれない言葉で、初めて聞いたという方も多いと思いますが、「ガス欠」のBEVバージョンと覚えておくと簡単です。


ガソリン車がガス欠になってしまった場合は比較的 簡単に・短時間で ガソリンを補給することができます。

しかし、電気自動車はレッカーが必要になることが多いです。

理由としては、EVは電欠になると「ニュートラルにギアを入れて動かす」ことができないのでレッカーで最寄りの充電スタンドまで移動という少し大掛かりな対処になってしまいます。


FCVの場合は、最寄りの水素ステーションまでの搬送作業となります。


加入している自動車保険に電欠が対応していたら保険会社に電話をすれば対応してくれますが、対応外の場合はJAFなどのロードサービスを利用する必要があります。

JAFの料金は時間帯や一般道か高速道路なのかによっても料金が大きく関わってきますので、一度どれぐらいの料金がかかるのかだけでも知っておくと良いでしょう。





また、電気自動車のバッテリー残量が低下し、電欠しそうになったらまだ車が動くうちに安全な場所に移動し停車しましょう。

一般道路の場合は駐車場や駐停車が可能な路肩・路側帯へ、高速道路の場合はサービスエリアやパーキングエリアに移動しましょう。

高速道路上は道路交通法により駐停車が禁止されています。
危険防止や故障などによりやむを得ない場合は駐停車できますが、路肩や路側帯での停車は追突の危険性もあるのでできるだけ避けましょう。

電欠の発生件数

電気自動車の需要増加に伴い、電欠件数も増加傾向にあります。
JAF(一般社団法人日本自動車連盟)が発表した2023年10月の電気自動車のロードサービスの内容は以下の通りです。

~ 2023年10月 出動理由TOP5 ~

順位 救援理由 件数 構成比(%)
1 タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足 219 32.2
2 過放電バッテリー 131 19.2
3 EVの駆動用電池切れ 70 10.3
4 落輪・落込 39 5.7
5 事故 37 5.4
その他 185 27.2
合計 681 100.0

引用: JAF(一般社団法人日本自動車連盟)「EVロードサービス月別件数」

「電欠」にならないためには?

「電欠」にならずに無駄なお金を払わないためには「まだ大丈夫」の考えを捨てて、余裕をもって充電するに限ります。


特にEVを所有したばかりの方は要注意です。
どれぐらい走ったら、どれぐらい電気を消費するや残りメモリがこれぐらいで、あと何キロぐらいは走行できるなどの感覚がまだあまりわかっていない時は得に余裕をもって充電スタンドへ寄る計画をたてましょう。


また、充電スタンドに到着しても先客がいてEV充電器が埋まっている場合もありますので、1カ所だけでなく数カ所の充電スタンドが利用できるような計画をたてておくとより安心です。

  • 急発進や急停車
  • 冷房や暖房などの空調の使用
  • 交通渋滞
  • 上り坂
  • 荷物の積みすぎ
  • タイヤの不適切な空気圧

また電欠になった時に備えて、電気自動車への保証やサービスが充実している保険に加入するのもいざと言う時に役立ちます。

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